TURTLE MOON の Web雑記
血を流して倒れているお爺さんを囲んで井戸端会議!:06年10月15日
「キキィィィィィーーーーー!!」
耳をつんざく、急ブレーキの音。
遙か前方をみると、白いミニバンが、ハザードを光らせて停車していました。
事故か?!
私は急ぎ足で、その現場へと向かいました。
あ、なんとなく小説風の文章ですが、このお話は実話です。念のため……。
みると、横断歩道に、ひとりのお爺さんがうつぶせで倒れていました。
どうやら意識はあるようです。
ときおり自分で、額から流れ出る血を、手でぬぐっております……。
一方の、車の運転手は、三十歳前後とおぼしき、スーツ姿の男性でした。
彼は車から降りて、車道の脇に突っ立っております。
運転手の男は、なぜだかニヤニヤしながら、「自分のせいじゃない」「お爺さんが勝手に倒れた」ということを、しきりに主張しておりました。
それに対して、目撃者と思われる二十歳前後若者たちが、その通りだと何度も同意しています。
……って、今はそんなことよりも、お爺さんの怪我の具合を心配すべきじゃないのか?!
歩道で倒れたお爺さんの両脚は、かなり車道側へ はみ出しており、早く移動しないと危険な状態なのですが……。
その場に集まってきたヤジ馬はみな、二、三十代くらいの若い人たちでした。
それが誰も動こうとはせず、倒れたお爺さんを囲んで、それぞれが思い思いに、お喋りを始めております……。
「いや〜お爺さんがひとりで倒れただけですよ。私みましたから〜」
「このお爺さん、この辺じゃみない顔ですね〜」
(ヤジ馬同士で)「あ、あれ?○○さんですか?」「いや〜お久しぶりですね〜」
などと、事故そっちのけで、世間話に花を咲かせる人までいる始末。
まるで、ご近所同士の井戸端会議のノリです。
その場の空気が、だんだん和やかになってきました……。
その間、当然、お爺さんは倒れたままです。
額から流れ落ちる血液で、アスファルトはどんどん、赤く染まってゆきます。
オイオイ!みんな、お喋りなんかしている場合か??
……そ、そうですよね。
この私が率先して、お爺さんの安全を確保すればよいのです。
しかしながら、その勇気がない……。
体が固まって、ぜんぜん動けないのです。←なさけなやw
私は、当事者でもない自分が、頼まれもせず しゃしゃりでる権利があるのだろうか?などと、ワケのわからないいい訳を、心の中で繰り返します。
だって、考えてもみてくださいよ!
余計な事件に首を突っ込んで、私が、警察なんかと話すハメになったら大変です。
ニート風味なクセに、警察に話しを訊かれ、職業を問われたらどうしよう……と考えると、とてもじゃありませんが、関わり合いにはなれません!←人でなしw
だって、三十路を過ぎて無職だよ!
ぜったいに、私が犯人だって思われるじゃん!←なぜだw
警察に、
「オマエ、親切なフリしてお爺さんを介抱しやがって!実はオマエが犯人なんだろう!え、白状しろよオラ!!オラオラオラ!!!」
こんな勢いで詰め寄られたら、小心者の私ゆえ、「すいません、私がやりました……」と、自らの罪を認めてしまうことは確実です。無関係なのに……。←流されやすすぎw
そんなこんなで、私は役立たずな傍観者です……。
大都会の人ごみにまぎれて、すっかり人の心を失った、無力なダメ人間です。もう、死んだほうがマシですね(涙)。
ただでさえ、社会にはなにひとつ貢献していないのですから……。←ニート風味だからなw
とまぁ、そんな私でしたが、なんとか勇気を振り絞って、「あ、あ、あのぅ、救急車は……?」と、誰に対してでもなく、声を発してみました。
そこにいたみなが、辺りを見回し始めます。
そう、誰も救急車を呼んでいなかったのです。
お爺さんが倒れたまま、血を流してうずくまっているというのに……。←ひどいヤツらだなwオマエも含めてw
つうか、たとえ轢いてはいかったとしても、この場合は車の運転手が、直ちに119へ電話するのが当然なんじゃないのかよ!
私は心の中で、爆笑問題の田中さんのような突っ込みをかましていました。
しかしそれでも、誰も電話をしようとしません。
ついに私は、自分の携帯電話を取り出しました。
そのとき、私の頭の片隅では、携帯の契約を一番安い料金プランにしているため、電話代が1分60円以上もするのに……と、みみっちいことが気になっていました。←いい歳こいた大人が、そんな はした金を気にしなきゃならないとはw
そこへ、救いの神が!
たった今到着したばかりの、年配のおっさんが、すぐさま自身の携帯電話から救急車を呼んでくれました。ホッ。←オマエ無力すぎだろw
ところがそのおっさんは、この場に来たばかりということもあり、事故の内容をまるで把握しておりません。
なので、119への連絡も、イマイチ要領を得ない。やっぱり、この私が電話したらよかったのかも……。←なにをいまさらw
それでもおっさんは、逐一周囲のフォローを受けながらも、どうにか救急車の手配を完了したようです。
でまぁ、お爺さんの意識がはっきりしているようなので、私は長居は無用とばかりに、その場をそろりと離れました。
これ以上関わって、警察に尋問されたら悲惨だし……。←ダメ人間すぎw
迫り来る救急車のサイレンを背中で聞きながら、お爺さんの無事を祈って、逃げるように家路につく私でした……。
と、いうわけで、私が最低の人間だということをカミングアウトしてしまった、本日の記事でした。
正義感は人一倍強いクセに、積極性に欠けるので行動が伴わないのが、この私の悪いところです。
すぐに行動ができないので、いつも心の中では、強い葛藤に苦しむことになるのです。
これではただ単に、めんどくさい性格の人って感じですよね。
だから今も私は、いい歳こいてニート風味なんでしょうか……シニタヒ。
気づくと、終盤はネガティブすぎたかもしれません。
やれやれ。まったく、笑えないにもほどがあるよね!←……
最後に中和の意味で、ポジティブな言葉を連呼してお別れしたいと思います。←意味ねぇよw
やればできる!やればできるぞ!絶対にできる!ニート万歳!!←最後のは違うだろw
それではまた!