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TURTLE MOON の Web雑記

お客よりも社長!私も賞味期限の改ざんをやらされていました……2of2:07年8月22日

前回からの続きです。

■ 成功で変わりゆく菓子メーカーのビジネス

石屋製菓は、一家親族が経営陣に名を連ねる、典型的な同族経営の会社です。

そして、他のローカル系菓子メーカーも、多くは似たようなものだと思われます。

もともとお菓子屋さんというのは、菓子職人を中心とした、家族経営の商売から始まるのが普通です。
それが、商売としての成功を収めると、大きく変化してゆきます。

まず、販売量の増加と共に、普通ならば少量生産から大量生産のスタイルへと変化してゆくはず。
にもかかわらず、とくに生菓子中心のメーカーは、少量多品種の生産になりがちです。
その場合、工場内のフルオートメーション化はしづらい。
たくさんの従業員を雇って人の手で作る、人海戦術を取らざるを得ません。
お菓子の場合、原材料費は低く利幅が大きいのが普通ですが、このような菓子メーカーでは、製造原価に占める労務費の割合が高くなります。
「白い恋人」のように大量に売れる商品であれば、フルオートメーション化もできるのでしょうが……。

そしてお客は、近所の住民から市内・各都道府県内全域に、さらには日本全国へと広がってゆきます。
白い恋人の場合は、海外からの旅行客にも、たくさん売れていたようですね。
その結果、顔がみえる「お客さん」から、集団を対象とした「消費者」へ……。
こうなると、より計画性を持ったビジネス展開が必要になりそうです。

■ 成功しても変わらない菓子メーカーの経営風土

それでも、菓子メーカーの内部は、なかなか家族経営の感覚が抜けないようです。

いくら会社が大きくなっても、中身は「○○菓子店」のまま。
従業員が増えても、組織は昔と変わらずじまい。
従業員の数が増えた分だけ、お菓子作りへの情熱は、薄れゆく一方に……。

もちろん、同族・家族経営だからといって、すべてが悪いわけではないのでしょう。
しかし石屋製菓に限らずとも、菓子メーカーの内部は、名物社長の手による、ワンマン経営になりがちなようです。

優秀な経営者がいるならば、トップダウン方式が許されるワンマン経営のほうが、即断即決が求められる現代のビジネスにおいては、有利な面もあるのでしょう。
しかし、ワンマン経営になると、従業員はどうしても、お客さんよりも社長(もしくは会長)の顔色を伺って仕事をするようになりがちです。
社長のいうことさえきいていれば、なにも考えなくてもよいのですから……。

そして、老舗の菓子メーカーになるほど、社長の子どもや孫が、ワンマンなまま何代にも渡って跡を継いでゆきます。

ところが往々にして、二代目・三代目と社長の世代交代が進むと、初代のカリスマ性は薄れるものです。

なので菓子メーカーというのは、もともとは優れた菓子職人が広げた商売であっても、いつかはビジネスとしての方向転換しなくては、あらぬ方向へと進みやすいのでしょうか……。

■ 効率化が暴走すると……

とくに製造業においては、あらゆる部分において、ロスを減らすことが重要です。

なかでもお菓子の類は、天候などによる需要や原材料費の変動が激しいので、製造原価は抑えられるだけ抑えておきたいもの。

商品を賞味期限切れで廃棄するなどというのは、もってのほかです。
なので、売れ残りをゼロにすることを、現場では常に強いられます。

そしてそれは、良心や品質から目をそらすことで、可能なことなのです。
賞味期限の改ざんという、最悪の安易な方法によって……。

お菓子作りが、お客さんのためでなくなっていたらなおさらです。
石屋製菓の社長は、白い恋人の賞味期限改ざん行為が常態化しているのを、少なくても11年以上前から知っていたようですね。

石屋製菓のような儲かっている会社ですら、このていたらくなのですから、そうではない会社ではどうなのかと考えると、ゾッとします……。

■ 繁忙期向けの作り置きも問題か?

この私が以前やらされていた、賞味期限の改ざんという行為が、今回の件で、本格的に世間の厳しい批判を受けることになりました。

この流れですと、どうやらすべての食品メーカーは、今後改ざん行為をしては「ダメ」ということになりそうです。
食品業界では、古くから常態化している行為なのかもしれませんが、そもそもJAS法の違反に当たるようですしね。

それが、今回の件ではっきりしました。
私としては、溜飲が下がる思い(笑)。
やはり私たちがしていた行為は、認められないことですよね……。←オマエも少しは反省しろよw

ところで、私が働いていた菓子メーカーでは、繁忙期に備えて、閑散期に商品の作り置きをしておりました。

事前に作り置きした商品を、長ければ数ヶ月間も倉庫に倉入れしておき、繁忙期になって正式に出荷するのです。
もちろん賞味期限は、製造時ではなく、出荷時に合わせた日付が……。

しかし、生産現場としてはこうでもしないと、とても最需要期の出荷量には追いつかなかったのです。

もしかしたら、今後はこのような行為も、同様に厳しく制限されるようになるのかもしれませんね。

23日追記:石屋製菓では、「美冬」など新たに複数の商品で、賞味期限の延長・改ざんがあったことが、道と保健所の調べで分かった。美冬の場合、売れ残り商品の賞味期限貼り替えと違い、出荷前に日付延長の操作があったという。これについて、道は「(延長が)在庫が多くなったときの操作であれば、モラルに違反している」、札幌市保健所では「違法ではないが、消費者の観点から見れば好ましくない」との見解を示した。
賞味期限の改ざんと違い、やはり作り置きなどは違法ではないようですね。
しかしそれが、消費者の信頼を失う行為なのは間違いないのですが……。

■ 北海道のお菓子メーカー

我が北海道には、おいしい菓子を作るメーカーがたくさんあります。

酪農王国であること、旅行者が集う地であることなどから、たくさんの菓子メーカーが繁栄し、いくつものヒット商品が生み出されております。

しかし、そのほとんどの菓子メーカーは、たとえ会社の規模が大きくなっても、中身は古い家族経営のままのようです。

私が教え込まれた「業界の常識」も、このような環境で長い間守られ、今でも実行され続けているのでしょうか?
それは、ごく一部の会社だけだと信じたいのですが……。

以前あった雪印の件といい、ミートホープの件といい、北海道の食品メーカーのイメージは、悪くなる一方です。

この相次ぐ不祥事は、おおらかなせいで厳格さに欠ける道民気質が、時代が求める安全・安心へのナーバスなまでのこだわりに、ついていけていないからかもしれませんね……。

■ 企業の浄化は内部告発から!?

大競争社会を迎えた現代。

その競争に勝ち抜くために、すべての企業は、身を削るような努力を強いられております。

しかし、それがゆきすぎて不正を働き、石屋製菓や雪印・ミートホープなどのようになってしまったら、会社としては致命的です。

個人からの情報発信が可能なインターネットの普及や、時代の要請による「公益通報者保護法」の施行など、昔とくらべると、格段に内部告発しやすい時代になりました。
私が菓子メーカーで働いていた10年ほど前とは、状況が大きく変わりましたね。

食品業界に携わる皆様におかれましては、今一度、自分たちが消費者の生活を支えているということを、再確認していただきたいと思います……。

■ 半笑えない記事でゴメンネ!

今回は、いまいち半笑えない記事になってしまいました。

私のような無学なバカが、思いつくままにこのような支離滅裂文章をしたためてしまい、自分自身気でも狂ったのかと危惧しております……。←いまさらすぎw

それでは皆様!

ヤバいお菓子を食べてお腹をこわさないように、くれぐれもご注意ください。

結局、最後に頼れるのは、自分自身の目や鼻や舌だったことですね!←そんな結論でいいのかw


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