TURTLE MOON の Web雑記

まるでトラウマ！ 初回限定版という忌まわしき存在：08年4月16日

前回、この私が大心酔しているアニメ『ef - a tale of memories.』の初回限定版DVDを探して、札幌のアニメショップに迷い込んだ話を記事にしました。

■ ネット通販に最後の望みを託す

結局、札幌のアニメショップでは、『ef - a tale of memories.』の初回限定版 DVD 第3巻をみつけることができませんでした。

この世の終わりかのような勢いで、しょげ返る私……。

もはや頼みは、ネット通販しかありません。
私は再度、通販サイトをしらみ潰しに調べてゆきました。

何時間もの検索作業。
タブを開きまくりのブラウザ。
Googleの検索結果と、ひたすら にらめっこ……。

気づけば、パソコンのキーボードが、汗と涙でべちゃべちゃになっておりました。←必死すぎｗ

このままだと、浸水してキーボードが故障するぞ、というところで、奇跡的に「当ショップでは、初回限定版をご用意できます」との記述がある通販サイトを発見！
やった！ 神様は、みていてくださったのですね！←なにをだｗ

震える手でマウスを操作し、我が信用ゼロのクレジットカードを使用して、無事に初回限定版DVDを注文することに成功いたしました！！

■「初回限定版」争奪戦

ところで、CDやDVD・コミックス・ゲームなどで、この「初回限定版」というのをよく目にしますよね。

たいていは、「通常版」とくらべると、ジャケットが違っていたり、なにか特典が付属していたりします。
メインの内容的には同一であることが多く、ごく稀にボーナスコンテンツが追加される場合もあるようです。

これは、「限定」というだけあって、ものによっては、とても希少価値がでてきます。

なので、特にコレクター気質の強いファンであれば、なにはともあれ初回限定版を入手せずにはいられないもの。
それどころか、お金さえあれば、初回限定と通常版の両方を買う始末（笑）。

そんなファンは、初回限定版を確保するために、発売後は大急ぎで買わなくてはなりません。
売り手側の、販売促進の戦略として考えると、効果は絶大なのでしょうね。

しかし、初回限定版を買い逃してしまった場合、ファンの心境は複雑です。

例えば、『ef - a tale of memories.』のDVDであれば、全6巻のうち、たった一巻、確保できなかったというだけで、他の5巻すべての買う気が失せるということもあり得るのです。

DVDもCDもコミックスなども、内容を楽しむだけであれば、インターネットで「ごにょごにょ」して買わずに済ますという、いけないソリューションもあるご時世ですし……。

データではなく、「物品」を売買する意義を考えると、初回限定版という販売形態は、デジタル時代が進むにつれて更に多くなってゆくのかもしれません。

■ トラウマとなった初回限定版 商法

私には、今からかれこれ15年以上昔、とある歌手（当時はアーティストなどとはいわなかった）の初回限定版CDを手に入れようとして、非常に苦労した「トラウマ」があるのです。

思えば当時が、「初回限定版商法」の はしりでした。

そのころは、「ヤフオク」どころかインターネットもない時代。

自分の足で探せる範囲で、買い逃した初回限定版CDをみつけることができなければ、それからが大変です。
東京のような都会であれば、人もお店も多いので、地方とは状況が違ったのかもしれませんが……。

で、最後の手段。
各音楽雑誌の「売ります買いますコーナー」で、投稿者が個人的に売りに出しているのを探すのです。

しかし、各音楽雑誌をつぶさにあたっても、簡単には希望する品がでてきません。
私の場合は、何ヶ月に1回くらいでしか、希望する初回限定版CDの「売ります」を みつけることができませんでした。
こちらから「買います」への掲載を申し込んでも、雑誌には なかなか載せてもらえませんし……。

しかも、売買のすべての やり取りは「手紙」です（笑）。

それは、手紙（葉書）を使っての、一発オークション！

なので、駆け引きをする余地などありません。
最初から、払える範囲で最高の金額を提示した手紙を売り主に送るしか、その競争に勝つ術はないのです。

私はこのとき、定価3,000円ほどのCDに対して、31,000円もの買い取り希望額を提示した葉書を何枚も送りましたが、最後まで落札することはできませんでした。

きっと希望者が多数いて、競争が激しかったのでしょう。
これには、何年もの時間と、莫大なエネルギーを注ぎ込んでいたのですが……。

そんな辛い思い出があるので、私は初回限定版商法というものに、かなりの嫌悪感あるのです。
トラウマになっているといっても、いいすぎではないでしょう。

それなのに、今でも懲りずに、どうせ買うならば初回限定版が欲しい……。
ホント、利口な人間じゃないですね（笑）。←知ってたよｗ

■ コレクター気質な性格が自分の首を絞める？

そして、今回の『ef - a tale of memories.』のDVDです。

私は、前述のCDのときから10年以上、初回限定版にこだわるほど熱中するものがありませんでした。
それが、今回『ef - a tale of memories.』に大心酔したことで、またもや繰り返されることになったのです。

冷静に考えたら、初回限定版とはいっても、基本的なコンテンツに変わりがあるわけではありません。
なのでそれほど、初回限定版にこだわる必要はないのです。

余計なことに こだわりを持つ、このコレクター気質の性格のせいで、なにが一番大切なのかを見失っているような気がします。

内容そのものを、じっくりと味わえばいいはず！

この私も、もっと大事なことに、例えば仕事などに、そのこだわりを向けたほうがいいとは思うのですが……。←まず仕事自体を探そうなｗ

何事も、強く想えば想うほど、トラブルや嫌な思いをすることが多くなります。

例えば恋愛の場面では、泥沼の刃傷沙汰やストーカー行為などに陥るのも、相手への強すぎる こだわりが原因である場合も多いでしょうしね。

強く欲したからといって、何事も思い通りにはなりません。
初回限定版が手に入らなくても、世界の終わりかのような勢いで絶望する必要はないのです。

でもまぁ、なにかに こだわりを持てる人生のほうが、その方向性さえ正しければ、充実した人生を送れるかとは思いますけど（笑）。
きっと、そうですよね？

■ 青天の霹靂

さて、通販サイトから、念願だった『ef - a tale of memories.』の初回限定版DVD第3巻が到着いたしました！

喜びのあまり、黄色い喚声をあげる私。三十代のいいおっさんのくせに（笑）。
抑えきれないほどの胸の高鳴りを感じて、ハァハァと息を荒げながら、届いた段ボール箱の梱包を開くと……。

エェ〜ッッッッッ！！

ってこれ「通常版」じゃん！！

ショックのあまり、全身から血の気が いっせいに引いて、ヨレヨレと その場に へたり込んでしまった私……。

ちょっとちょっと！

第3巻だけ通常版だから、ジャケットの雰囲気が違うじゃないのよ！ おのれぇぇぇ〜騙された！！←落ち着けｗ

■ 初回限定版商法を止めろとはいいませんが……

そんなこんなで、この私は初回限定版商法というものに対して、よい印象がありません。

もともと私は、先取りするタイプではなく、何事もワンテンポ遅れることが多いので、こういった初回限定版などを買い逃しがちな人間なのです。

初回限定版商法は、エスカレートしすぎると危険です。

限定版に限らずとも、ジャケットなどのバージョン違いが何種類もあったりすると、熱心なファンは、内容が同じものを ひとりでいくつも買わなくてはならなくなります。

これは、一歩間違えば「ファンいじめ」になってしまう危険性をはらんでおります。
調子に乗ってやりすぎて、倫理的にも独占禁止法的にも、問題になっている例もあるようですしね……。

それでも、分かっちゃいるけど、何度も同じ手にひっかかる！

これが、（コレクター気質の）ファン心理というものなのでしょうか？

理性的に考えられずに、気持ちの部分でどうしようもないというのであれば、まさに「恋愛」と同じですね。やれやれ（笑）。

そんな感じです。
気づけば、あまりにもクソ長い記事となってしまい、自分でも呆れております☆←コロスｗ

今回の記事は、まぁ ただのグチです（笑）。

しかし、売り手のみなさんには、初回限定版のおかげで苦労しているファンがいるということを、心の片隅にでも留めておいていただければ幸いです……。